本学薬学部の酒井秀紀教授が研究開発代表者を務め、救急薬品工業(富山県射水市)と共同で開発を進めてきた口腔内フィルム製剤の開発に関する記事が北日本新聞に掲載されました。国内では、抗癌治療における緩和治療時などの麻薬中毒者の治療薬としては、静脈内注射製剤のみが使用可能ですが、この開発事業では急を要する中毒者に対して在宅でも対応可能な口腔内製剤の開発を目指しています。臨床研究管理センターとしては、約1年間の入念な準備期間を経て、酒井教授と救急薬品工業で開発されてきた製剤を用いた、健常人を対象とする臨床試験(特定臨床研究)を2023年1〜2月にかけて実施し、薬剤の吸収速度や血中濃度に関する評価を行いました。この試験で得られた再現性の高いデータをもとに、現在製剤の改良が進められています。今回の取り組みは、臨床研究管理センターが他部局や県内製薬企業と連携して臨床研究開発に携わって行くための大きな一歩になりました。